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2004年10月31日/2004年第7号

大川、カルロス・ゴーン氏と遭遇す
15日の金曜日に東京でセミナーの打合せがあったのと、前日の夜に、たまたま、東京ディズニーランドのオフィシャルホテルの予約が取れたので、2泊2日で、東京ディズニーランドに行ってきました。そして、最後の日である17日(日曜日)は、私にとって忘れられない1日となりました。
その日の午前11時30分ごろにディズニーシーで、なんと、カルロス・ゴーン氏と遭遇しました。カジュアルな服装に身を包まれていましたので、まさかと一瞬思いましたが、2,3メートル離れた後ろに、紺のスーツ姿の人が2人(ディズニーの関係者)ついておられたので、間違いないと直感しました。
思わず、家内に「日産のカルロス・ゴーンや。」と小声で叫んだのです。まわりは、たまに出くわすディズニーのキャラクターを追っかけるのに必死で、彼に気付いている人は全くいませんでした。
興奮を抑えながら「すいません。あなたはカルロス・ゴーンさんですか?」と中学生英語で話しかけました。すると、ゴーン氏は「私はカルロス・ゴーンだ。君にあえてうれしいよ。」と思わず差し出してしまった私の右手に握手で、返してくれました。いやー、うれしかった。ほんと、ラッキーでした。

ということで、今回は、カルロス・ゴーン氏のコメントも随所に紹介されている本が1つめのテーマです。タイトルは、木村 剛氏の書いた「戦略経営の発想法」という本です。この本には、今の日本を代表する経営者の熱い言葉に満ちています。
最後に、友人2人のセミナーの案内があります。
しばらくおつき合いください。


(テーマ  経営に一番大切なもの)
「戦略経営の発想法」という本のタイトルから受ける印象は,経営戦略の理論的な話を書いた本かなと思ってしまいがちです。実は、ちがうんです。
私なりに解釈すると、経営は、良いと思うことをどこまでやり切るか、やり続けるかで、その成否の大半が決まってしまうという、非常にシンプルな事実を何人かの成功している経営者の言葉を通して確認している本なんです。
私自身、赤線を引きまくりながら読みましたが、ピピッと感じたものをいくつか、あなたとここで共有したいと思います。

まずは、セコムの飯田 亮氏の言葉。「経営というのは苦汁みたいにギューと押し出すというか、苦しんで、耐えて耐えて、工夫してやっていくものなのでしょう。理屈なんてものは、全部あとからついてくるものなのです。」
IBMの再建に成功したルイス・ガースナー氏は「実行こそが、成功に導く戦略の中で決定的な部分なのだ。やりとげること、正しくやりとげること、競争相手よりうまくやり遂げることが、将来の新しいビジョンを夢想することより、はるかに重要である。世界の偉大な企業はいずれも、戦略面ではなく、実行面で、ライバルに差をつけている。」
信越化学工業を率いる金川千尋氏は、「ビジネスモデルは成功のあとにつけた理由にすぎないと思いますが、どう思いますか」という木村氏のインタビューに次のように答えておられる。
「私も後付けだと思います。理論的に説明しろ言われたら後付けで多少考えてから言いますよ。だけど、成功した理由は何なんだというと、何が何でも成功させるんだという強烈な意志だけなんですね。」
私が幸運な遭遇を果たした日産のカルロス・ゴーン氏は「経営者が責任転嫁をしていたり、逃げの姿勢に入っていたりすれば、企業の再生などとうていおぼつかない。企業を再建するためには、経営者が必ず成功してやるという執念と自信を持って、会社の運命を自らの運命とするくらいの覚悟が必要なのだ。」と言っている。

松下幸之助氏は「経営というのは単に利口であるとか、頭がよいとかいうだけではうまく行くものではないと思います。やはりそこに命をかけるというほどの真剣さがあってはじめて、何をいつどうしなければならないかというカンも働き、それを行なっていく強い実行力も生まれてくるのではないでしょうか。」また、
「成功とは、成功するまでやめない事だ。」とも語っておられる。
ユニクロの柳井氏も幸之助氏と似たようなコメントをされている。「頭のいいと言われている人に限って、計画や勉強ばかり熱心で、結局、何も実行しない。」
と。
ローソンの再建に腕をふるう新浪剛史氏は「経営者として、一番大切なことはなんでしょうか」という木村氏の問いにこう答えている。
「信念だと思います。やはり、それを信じて、それに向けて思い切りアクションしているということ。そして、その信念はあれもこれもとたくさんあってはいけない。やはり1つです。それは、お客さんの利便性を追及すれば、絶対に会社は繁栄するんだという信念です。」
HISの澤田秀雄氏は「困難にめげずに、経営を続けてこれたのはなぜですか」という木村氏の問いにこう答えている。
「志ですね。自分で正しいと思ったら、続けないといけない。HISの商品は、JTBや近畿日本ツーリストよりも安い。別に商品をごまかしているわけではない。僕は四年間ヨーロッパで暮らしていましたし、旅行も50ヵ国行っていますから、旅行に関する情報については自信があった。正しいはずなんです。負けるはずがない。だけれども、世の中はそんなに甘くないんですね。だから志が大事なんです。」と語られたそうだ。
 どうでした?迫力のある言葉のオンパレードでしたでしょう。
人間はそもそも怠け者です。自分がこうしたらいいというのは大抵の方はわかっている。けれども、いいと思うことをやり続けることが、一番むずかしい。ここのところが、会社経営がうまくいくかどうかの分れ道になるような気がします。
真実は、いつも、シンプルですね。

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大川浩臣


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